ゼニカルは食事で摂取した脂肪分の吸収を抑制してその30%を体外へ排出する薬です。しかし、薬である以上副作用が発生してしまうこともあります。ゼニカルの副作用の詳しい解説や、ゼニカルで痩せられる仕組み、ダイエットの方法について紹介します。

ゼニカルの副作用を説明する医師

急激なダイエットの危険性とは

人間の体重は、消費するカロリーよりも摂取するカロリーが低ければ自然と減っていきます。
つまり極端な話、何も食べたり飲んだりしなければ体重は短期間にグッと減るのです。
体を動かすことでもカロリーを消費することは可能ですが、1袋470カロリーのスナック菓子を運動によって燃焼するためには、体重50キロの人がサッカーを80分も続ける必要があります。
これだけの時間を普段の生活の中で確保するのはなかなか困難です。また激しい運動は、心臓に負担をかけてしまう恐れもあります。
一方食べる量を抑えるダイエットは日常生活の中に取り入れやすく気軽にできるため、サラダしか食べない、1日1食しか食べない、同じ1つの食品を食べ続けるなど、食べるものを制限することで短期間に急激に体重を減らそうとする人は少なくありません。
確かに短期間で理想の体型や目標の数字まで体重を落とすことができれば自分に自信もつきますし、気持ちもよいでしょう。
しかしこのような極端なダイエットは、当然のことながら体に大きな負担を与える危険性があるのです。
人が体に負担を与えない範囲で1ヵ月の間に落としてもいい体重の限度は、自分の体重の5%です。
例えば体重が50キロの場合、2.5キロまでがボーダーラインとなります。
この数字をオーバーして急激に体重が減少すると、体はエネルギー不足によって危機を感じ始めます。
そしてそれは、立ちくらみや貧血、全身の倦怠感や頭痛、免疫力の低下などの体調不良として自らに襲いかかってきます。
心臓発作を起こす危険性も高まるため、最悪の場合死に至る恐れもあるのです。
女性の場合、鉄分が不足することで生理が止まってしまったり、月経痛やPMSの症状が悪化するなどの影響もあります。
さらに鉄分が不足し貧血の状態が長期的に続くと、妊娠しにくくなってしまうケースもあるので注意が必要です。
このように、短期間で急激に体重を落とすことは様々な危険性があります。
また食べる量を減らすと体は常に飢餓状態に陥り、ダイエットを終えて普通の食事に戻すとなんとかエネルギーをたくさん吸収しよう、という作用が働くため、すぐに元の体重に戻ってしまったり、最悪の場合ダイエットする前よりも体重が増加してしまうケースもあります。

栄養不足になると体に異常をきたす

「栄養不足になるといっても、自分は体内に脂肪が蓄えられているから絶食しても大丈夫」と考える人もいるでしょう。
確かに脂肪を蓄えていれば、飲み物だけでも1ヵ月は生き延びることが可能です。しかし人間に必要なエネルギーは脂肪だけではありません。
糖質やタンパク質、ビタミンやミネラルなども欠かせないのです。これらは水だけでは補いきれないため、栄養不足に陥ってしまいます。
タンパク質の不足は、薄毛の原因にもなります。髪の毛はタンパク質で作られているため、材料となるタンパク質が不足すると栄養が十分に髪に行きわたらなくなってしまいます。
その結果、髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまったり、痩せて細くなり薄毛になってしまうのです。また、糖質の不足は肝臓の機能にも影響を与えます。
糖質が不足してくると肝臓は危機を察知し、自らが脂肪を蓄えることで飢餓に備えようとします。
これは脂肪肝の原因になるため非常に危険です。さらに脂肪肝は不整脈を引き起こすリスクも有しています。
直接的な関連はありませんが、脂肪肝になると動脈硬化のリスクが高まるため、それが引き金となり不整脈になってしまう可能性があるのです。
栄養不足は体調不良だけでなく、体臭にも大きな影響を与えます。
脂のような臭いの加齢臭は、体内の脂肪酸が血中に流れ込んで増加し、酸化したことが原因で発生します脂肪酸の酸化を防ぎ、体臭を改善するためにはビタミンC.ビタミンEをしっかり摂取することが大切です。
このように、急激な体重減少は健康を阻害するリスクが高いです。
そのため一気に痩せようとするのではなく、まずは無理のない目標を設定し、時間をかけてコツコツとダイエットに取り組むことが健康に体重を落とす上で大切なポイントだといえるでしょう。